トップ 差分 一覧 ソース 検索 ヘルプ ログイン

布村岳志1

「漢字の広場」にひと工夫〜「円い」と「丸い」の違い


 TOSS流氷 布村岳志 take-516@cameo.plala.or.jp
 作成日2007年8月16日
 更新日2007年8月18日

「漢字の広場」も変化のある繰り返しで知的な授業に変わります。子どもたちが熱中します。


(教育出版2年上60ページ「かん字のひろ場 3」)

説明1
 まるい、には円(えん)と丸(がん)の2つがあります。

発問1
 皿が「まるい」、は円(えん)ですか?丸(がん)ですか?

挙手で確認する。
これは教科書に書いてあるので、深入りせず確定する。(「円」である)
同様に「まるくわ(輪)になる」「まるい月」も教科書にあるので確認。
(順に「円」「丸」となる)
ここからが本題。

発問2
 「まるい」目、はどちらですか。

およそ半々に分かれた。理由は聞かないで、答えを伝える。(「丸」である)

発問3
 「まるい」お盆、はどちらですか。

答えは「円」である。ここで、「なんとなく分かった」というつぶやきもあった。

発問4
 「まるい」体、はどちらですか。

「丸」である。
黒板はこのようになっている。(実際は縦書き)

  • さ ら→円
  •  わ →円
  •  月 →丸
  •  目 →丸
  • おぼん→円
  •  体 →丸

発問5
 「円い」と「丸い」の違いは何ですか。
指示1
 (黒板で作文の型を示しながら)「円い」はなんとかで、「丸い」はなんとかだ、と書きなさい。

できた子からノートを持って来させ、マルをつける。
マルをもらった子は黒板に板書する。
まだの子には、黒板を参考に意見を書いてよいことにしている。
約半数の子が板書しているときに発表させる。

指示2
 意見を発表しなさい。

板書の右側の子から、などとルールを決めておくとスムーズにできる。
子どもから出された意見は、以下のようになった。

「円い」
→うすい、ひらべったい
「丸い」
→玉のようなもの、ボールみたい、どこから見てもまる、じったいか(実体化)したまる

円は「平面的な」、丸は「立体的な」まるである。
子どもたちの意見から、
円と丸との言葉の違いに気がつくことができたといえる。

言葉の違いを判別するには、変化のある繰り返しで、
例示を与えて考えさせることが有効であった。