少人数学級の「黄金の3日間」初日
〜出会いの場面〜
TOSSとびら 門間政博
作成日：2007年9月18日 最終更新日：2007年9月18日
- 少人数学級（5名）での黄金の３日間・初日の実践記録です。
１．向山先生の追試で出席をとる
いきなり向山洋一氏の追試を行った。
『向山洋一の学級経営 教師であることを怖れつつ 1年の学級経営』（明治図書）P17の追試である。
- 先生がお名前を呼びます。
呼ばれた人は大きな声で「はい。門間先生」と言います。
先生も「はい。」とお返事します。
少人数学級（5名）だったので、この逆も行った。
前掲書P17の5行目を参考にした修正追試である。
- 今度は反対です。みんなが「門間先生」と呼びます。
先生は大きな声で「はい。○○さん」とお返事します。
２．担任の自己紹介
- 担任自己紹介のポイントは「自分の得意なチャンネルを使って行うこと」である。
先生は、東京で5年生30名を担任しました。
札幌の○○小学校でも5年生30名を担任しました。
今年の1月、この学校に来て、みなさんのお兄さん、お姉さんを担任しました。
そして、今日、4月○日、この教室でみなさんと会うことができました。
得意なものは卓球です。中学生の時は、札幌の200人位の大会で3番目に強い選手でした。
高校生の時は、チームで戦って、北海道で3番目に強い選手でした。
中学生の時も高校生の時もキャプテンをしました。
好きな食べ物は、ピーマン、納豆、お刺身、お寿司です。
嫌いな食べ物は、（5秒くらい間を開け、全体を見渡して）チョコレートです。
３．もう１人の自己紹介を利用して、子どもを誉める
通級システムだったのでもう１人の先生の紹介もあった。
- もう1人、みんなと一緒にお勉強したり、遊んだりする先生がいます。
前に出てきていただく。
- この先生のお名前を言える人？
言えた子を評定する。
苗字だけなら50点、フルネームで言えたら100点である。
こうすることで、着任式や始業式できちんとお話を聞いていた子を誉めることができる。
- ○○先生に自己紹介してもらいますね。みんなで○○先生のお名前を呼びましょう。
さんはい！
教師2人の自己紹介が終わったところで、質問タイムをとった。
- ここまでのお話を聞いて、何か聞いてみたいことはありますか？
４．所信表明で「躾の3原則」を教える
黄金の3日間では、教師の所信表明が大切である。
これからの１年間、どんな学級にしていくのか、具体的なイメージを子どもたちに持たせなくてはならない。
今回は所信表明で、森信三氏の「躾の３原則」を伝えることにした。
今日から、皆さんは2年生です。みなさんと一緒にこの教室でお勉強したり、
いろいろなことをする時の大事なお約束の話をしますね。
今まで楽しいことがたくさんあったと思います。
嫌なこともたくさんあったと思います。
嫌だったなぁと思ったことは全部忘れていいんだよ。
門間先生と○○先生と一緒に、日本一のクラスを作っていきましょうね。
でもね、門間先生と○○先生だけが頑張っても、日本一のクラスには
できません。みんなも頑張ってもらわないとできないんです。
みんなに頑張ってほしいことが３つあります。
「３つ」の時に、指3本を立てて見せた。
- ひとつ目は”あいさつ”です。
みんなが朝、学校に来ます。お友達や先生方に会います。
その時にする挨拶は何ですか？（おはようございます、です）
そうですね、「おはようございます」ですね。きちんと”です”まで
つけて言うことができましたね。立派！凄いなぁ！
学習のルールもここで指導する。
お昼になりました。美味しい給食の時間が始まります。
その時にする挨拶は何ですか？（いただきます、です）
その通り！「いただきます」ですね。お勉強したことがすぐに
できている！さすがは、○○小学校の2年生だ！
美味しい給食を食べ終わりました。
その時にする挨拶は何ですか？（ごちそうさまでした、です）
その通り！「ごちそうさまでした」ですね。
1日の勉強が全部終わって、学校から帰る時にする挨拶は何ですか？
（さようなら、です）
その通り！「さようなら」ですね。
挨拶はきちんとできるまで、何回も何回もできるまでやり直ししますよ。
- ふたつ目は「はい！」という”返事”をすることです。
今のみんなのお返事を聞いていて安心しました。このまま続けていきますよ。
- みっつ目は席を立つ時は”いすを入れること”です。
この３つを守ると、日本一素敵なクラスになります。
門間先生と○○先生とみんなで一緒に頑張りましょうね。
- ほんのちょっとでも頑張ることができそうだ！という人は手をあげてごらん。
手をピン！と挙げてごらんなさい。よし！合格！
５．叱る時のルール
次に甲本卓司氏の追試で、叱る時のルールを教えた。
『TOSS岡山サークルMAK機関誌 マガジンMAK No11』P30による追試である。
- 先生がとっても怖くなる時があります。これも３つあります。
- ひとつ目は、みんなの命が危なくなるような時です。
例えば、遠足の時にバスの窓から頭を出したり顔を出したり、
お掃除の時にほうきを振り回したら、とっても危ないよね。
目にあたって、病院に行かなくちゃいけなくなるかもしれない。
大怪我をするかもしれない。もしかしたら、死んでしまうかもしれない。
だから、先生はそんな時は厳しく怒ります
- ふたつ目は、お友達の心や体を傷つけた時です。
例えば、いじめです。
「○○さんとは遊ばないようにしよう」・「○○君とはお話しないようにしよう」
これは、いじめです。そんなことは、絶対に許しません！
もしも、そんなことをしたら、門間先生も○○先生もめちゃくちゃ怒ります。
校長先生よりも、教頭先生よりも、みんなのお家の人よりも怖くなります。
この学校で一番怖い先生になります。いじめは、絶対に許しません。
いじめが起きたら、みんなが仲良くなるまで楽しいことも何もしません。
1時間目から帰りの時間までずっと話し合ってもらいます。
- みっつ目は、やればできるのにやらない時です。
- 今、話した３つのことをやったら、門間先生も○○先生もめちゃくちゃ怒りますよ。
でも、みんながこれをしなければ、門間先生も○○先生も、とっても優しく楽しくしますね。
６．授業時間を守ることを伝える
最後に向山先生の追試で、授業時間を守ることを伝えた。
『教育の原理・原則シリーズ�◆ヽ惶薹弍弔竜渊蝓戞別声�図書）P69の追試である。
- 先生は授業が始まる時間になったら始めます。終わりの時間になったら終わります。
みんなが揃っていなくても始めちゃいます。
先生が小学生の時に一番嫌だったのは、休み時間が短くなることでした。
遊ぶ時間が少なくなるもんね。「あ〜、あ、遊びたいのになぁ」って思っていたからね。
だから、先生は時間になったら始めて時間になったら終わります。
でもね、先生も神様じゃないから1年に何回かは1分くらいは授業が長くなるかもしれません。
それは許してくださいね。
- では、○○時○○分になったら、3時間目を始めますね。休み時間です。