逆上がり、あと一歩のつめは、「パン!」「クッ」(5年生以上 体育)
くるりんベルトを一番長くして、連続3回逆上がりができる。
けれどくるりんベルトを外すとできない。
そんな「あと一歩でできそう」という子をできるようにする、つめの指導です。
1.くるりんベルトを一番長くして3回連続できる
ここまでできている子の一連の動きの中で、次の4つの動きができているかを見る。
- 蹴り上げる時、前ではなく上に足を振れているか。
- 蹴り上げの足が、高く速く振れているか。
- 蹴り上げた足の腿(もも)が鉄棒に乗せられているか。
- 回転の最後に上半身が反っているか。
くるりんベルトを外すとできない子は、次のことが不足している。
上記3と4の間、
- 腿が鉄棒に乗る瞬間、腕を「クッ」と引き寄せる。
この動きがわずかでも入ると、鉄棒の上に重心を引き上げることができ、回転できるようになる。
2.「クッ」の練習方法
- 指示1 鉄棒を持っているつもりで、両腕を前に出しなさい。
子どもの手を教師が持つ。
- 指示2 先生の「せーの」で「クッ」と引きなさい。
「もっと早く」
「動かすのは少しで」
「長くグーッじゃなく、短くクッと」
など声をかけ数回繰り返す。
- 強く短く「クッ」とできるようにさせる。
※上半身の力に頼ろうとする子は、壁に背をくっつけて立たせると、腕の力でやるようになる。
3.「パン!」「クッ」で逆上がり
くるりんベルト付きで逆上がりをさせる。
- 説明1 先生は腿が上がった瞬間に手を「パン!」と叩きます。それと同時に「クッ」ができるようになったら合格です。
教師は子どもの腿が鉄棒に触れる瞬間に「パン!」と力強く手を叩く。
音と同時に「クッ」と引き寄せているかを見る。
「いいぞ。『クッ』ができてる。」
「だんだん合ってきた。」
「そう、そのタイミング。」
いきなりタイミングをつかめなくても、意識してやっていることをほめる。
できてきたら、ベルト無しですぐにやらせる。
「パン!」「クッ」で。
それでできたら、
- 「パン!」なし、ベルト無しでやらせる。
そして、大いにほめる。
TOSSウトナイ 坪谷賢士
(作成日2007年9月17日 最終更新日2007年9月17日)