朝の１０分間読書成功の秘訣
小林亜津子（北海道・ＴＯＳＳオホーツク）
最終更新日：2009年1月13日
論文執筆日：2003年2月23日
落ち着いた雰囲気の中で一日のスタートが切れる
１年間続けられたシステム（小林学級では今もこのシステムで朝から落ち着いた雰囲気です；水野）
■私のクラスの一日は朝の１０分間読書から始まる｡
朝自習の時刻になると日直が前にでて「これから１０分間読書を始めます｡」といってタイマーをあわせる｡
職員打ち合わせが終わり、私は教室へ向かう｡にぎやかな４年１組はこの時間だけは全校で一番シーンとしている｡
私は音を立てないように教室に入り、いっしょに本を読み始める｡ ３年生の３学期から始めたが、すっかり定着した｡
朝自習の準備は要らない｡タイマーをおいておくだけでよい｡
■１年間続けるためにはいくつかポイントがある｡
- 教室に本はたくさんそろえておく｡
私の自宅から５０冊くらい、図書室から５０冊くらい、町の図書館から１００冊くらいをいつも教室に置く｡これを１ヶ月ごとに新しくする｡また、中には１０分間集中できない子もいる｡そんな子のために読みやすい絵本やクイズの本やマンガでかかれた物もおいておく。
- 約束事を決め、時々チェックする｡
４の１の約束は下の３つである｡
�� 席を立たない
�� おしゃべりをしない
�� ひとりで読む
そして時々チェックする｡
朝の会で「時間になったら座って読んだ人?」「おしゃべりしないで読んだ人?」「ひとりで読んだ人?」と聞いて挙手させる｡約束を守れた子は大いにほめる｡できなかった子にも「明日はがんばれる人?」と聞いて挙手させる｡
■家庭訪問や学級懇談会でも「朝読書」に対する反響は大きい｡
「本を買ってといわれるようになった｡」「図書館へ行くようになった｡」「友達同士や兄弟で本の貸し借りをしています｡」など｡子ども達が本を読む機会が増えることはもちろん、落ち着いた雰囲気の中で一日のスタートが切られることが朝の読書のいいところだと感じている｡